【夜勤で疲れた】不規則な生活リズムの人に
【夜勤で疲れた】不規則な生活リズムの人に
生物には生体時計があります
わたしたち人間を含む全ての生物には、周期的に状態を変化させる生体リズムがあります。
その生体リズムは、体内にある「生体時計」に基づいて、
一定の時間間隔で睡眠などの生理学的および行動的リズムを繰り返しています。
概日リズム(サーカディアンリズム)
生体リズムにはいろいろな周期性がありますが、よく知られているのは、
概日リズム(サーカディアンリズム)です。
一日24時間(±4時間)の周期で、環境の自然な変化に適合し、
睡眠・覚醒リズムや、体温の調整、ホルモンの分泌などを調整しています。
体内時計の場所
「体内時計」は、1972年にラットの実験で、
左右の視神経が交叉(差)する部位(視交叉上核)にあることが証明されました。
そして、人でも同じ部位(脳内の視床下部の視交叉上核)に存在することが明らかにされました。
夜勤や交代制勤務
現在24時間の勤務体制をとる事業所は全体の15~20%もあります。
また、夜勤や交代制で働く人は約585万人と概算されています。
こうした夜勤や交代制の勤務をしている方たちのおかげで、
社会全体が支障なく回っています。
しかし、実際には概日リズムに逆らった状態で過ごすため、
身体に悪影響をもたらし、疾患を引き起こすリスクが高くなっていることも事実です。
その中には、交代勤務睡眠障害というものもあります。
交代勤務睡眠障害
交代勤務の方の睡眠障害の訴えは、
- 寝つきが悪い(入眠困難)、
- 途中で目が覚めてしまって睡眠が中断される(中途覚醒)、
- 目覚めが悪く寝た気がしない、周囲の物音が気になる、
- 睡眠時間が短い
などが主なものです。
睡眠がしっかりとれないことで、日中の居眠りによる事故の危険も高まったり、
精神的にイライラしたり、
気力減退、不安、抑うつなどの精神症状につながる可能性もあります。
睡眠障害を防止するには
夜勤や交代勤務は、心身に大きな負担をかけ、さまざまなリスクを高める恐れがあります。
そこで、おすすめの予防策は、夜間勤務中の仮眠です。
たとえ短時間であっても、仮眠をとることで、作業能率の低下が少なくなるとも言われています。
また、夜間明けの日中にきちんと睡眠をとるためには、カーテンなどで日中の遮光に十分注意し、睡眠環境を整えることも重要です。
しかし、さらに睡眠の質を高めるためには、もうひと工夫が必要かもしれません。
睡眠改善には副交感神経を優位にする「ハンモックピローセラピー」
さまざまなリスクがある不規則な勤務になりがちな方こそ、
より睡眠の質を高めることが重要です。
そのためには、ハンモックピローセラピーをお薦めします。
ハンモックピローセラピーとは、首をゆるめて副交感神経を優位にするセルフケアです。
ハンモックピローに頭をのせると、頭の重さが空中で分散されて後頭下筋群から首・肩まわりが解放されます。
さらに、頭や肩を軽く動かして、首まわりをゆるめる体操を行うと、
重力に押さえつけられていた身体中の筋肉や関節などの緊張がゆるみ、
全身が脱力してリラックスします。
すると、自然と呼吸が深くなり、副交感神経が優位になるので、
入眠にかかる時間が短縮され、睡眠の質が約1.5倍ほど改善されます。
ハンモックピローセラピーは、睡眠時はもちろん、仮眠時に行うのも効果的です。
睡眠にお悩みを持つ方にこそ、頭の重さから解放されてリラックスした状態で、
より良い睡眠を確保していただければと思います。